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正直出番ないよ陛下
情けない陛下になってしまったような気がする
でもこれもありだと思う自分は腐っとる
ピオニーは困っていた
皇太子という立場だが視察ということで
ある程度歩き回ることができる
今回も大佐の地位についているアスラン・フリングスを護衛に
ケセドニアへ来ていた
理由はアスターからの治安について
皇太子が本当は来なくてもいいのだが
一度も行ったことがなかったケセドニアに行ってみたく
無理やりもぎ取らせてもらったようなものだ
地の色である金髪を黒に染め、伊達メガネをかけ
いつも左横につけている髪飾りは首へとかけている
どこからどう見ても皇太子であるピオニーだと判らないだろう
だが、なんの拍子かアスランとはぐれてしまい
現在むさ苦しい男達に囲まれてしまっている
貴族としての振る舞いやオーラが隠し切れていなかったのだろうか
内心はどうしようかと考察を巡らしているが、
表面はしらっとした顔をしているのはピオニーだが
逆にその表情が男達を苛立たせていた・・・
一人の男がピオニーに殴りかかろうとしてきたのが目に入る
咄嗟に構えてカウンターを食らわそうと思ったのだが
何者かの声でそれは叶わなかった
「何をしようとしているのですか?」
鈴を奏でるような声と共に
姿を現したのは赤茶の髪に翡翠色の瞳の女性
男達はピオニーよりもそちらに気を向けたようだ
それと同時に下品な笑いを漏らす
「なんだ?姉ちゃんが相手してくれんのか?」
「できたら身体の関係までお願いしたいねぇ」
失礼な言葉を次々と漏らすが女は顔色一つ変えない
口元を見ると何かを呟いていた
「言いたいことはそれだけですか?」
にっこりと笑みを向ける
その顔はピオニーからも見えたが目は笑っていなかった
そのまますたすたと男達を通り過ぎピオニーの前まで来る
女性は幾分かピオニーより背は低く、人形のように整った顔をしている
人形のように作り物に見えないのは
薔薇色に染まっている頬のおかげだろう
「大丈夫ですか?」
「怪我はないがな、何故こんな状況に陥ったのか不思議でな」
「ケセドニアは始めてで?」
「恥ずかしながらそうでな
だがここはこういうのがなければ本当に面白い」
「確かにそうですわね
治安についてはアスター氏にお話して」
「おい!無視してんじゃねぇよ!!」
思わず会話が弾みそうになるところに男達の罵声がかかる
「・・・本当にアスター氏だけでなく我々もどうにかしなくてはいけませんね」
小さく呟いた女性の声はピオニーには聞こえなかったが
男達にはどうやら聞こえたらしい
顔を真っ赤にして二人に怒り出した
「何ぶつぶつ言ってやがるこのアマ!!」
女性に手を伸ばしてきた男の手をピオニーは弾き、
その分女性を自分に引き寄せる
一瞬驚いた顔をするがすぐに何もなかったかのようににっこりと微笑んだ
「まずはこの状況をどうにかしたほうがよろしいのかもしれませんね」
「まったくだ」
腕の中にいるというのに平然としている
見たとこいいとこの貴族の娘のように見えるが度胸があり、
ピオニーは内心ほくそ笑んだ
女性はくるりと体を反転させて男達に向き合う
風もないのに髪の毛がふわりと揺れた
それは自分にも馴染みのある音素の気配
「スプラッシュ」
元々詠唱はすんでおり後は唱えるだけだったのだろう
そう思うと先ほど何かを呟いていたのは詠唱なのだと思った
口から鈴を奏でるような声と共に出された呪文は
瞬く間に水の音素を実体化させ男達へと襲いかかる
呪文の速さ、威力、そしてコントロール
幼馴染であるジェイドといい勝負だ
水流は男達を飲み込みそして全ての水がなくなると
その場に立っていたのはピオニーと女性の二人だけであった
「・・・すごいな」
「それほどでもございませんわ
たまたま私は第四音素が得意なだけですもの」
にっこりとほほ笑みピオニーへ振り返る
その時、案外自分達は近寄りすぎていたのだと気づき
慌てて抱いていた肩から手を外した
「す、すまんな」
「・・・いえ」
お互い気まずい状況になる
顔に血が昇るのもピオニーは感じた
そんな歳でもあるまいし何より未だ心はネフリーにあるはずなのにだ
一瞬なんでこんな青春劇のようなことになっているのかと思う、が
実際襲われている女性を助けたのは自分ではなく
逆に助けられたのは自分でピオニーは少し凹んだ
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陛下情けない(笑
しかし砂糖を吐きそうな展開
久しぶりに書いてみて床をごろんごろんしたい心境、でも上げる
08/02/09 夜人
はまらないようにと思っていたのに
中古で思わず買ってしまったらどっぷりTOAにはまってしまったというそんな罠
ネタ語りやら小説が書きたいと思って勢いでブログ製作
サイトはまぁあらかたできたら作ろうかなと模索中
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