[PR]上記の広告は3ヶ月以上新規記事投稿のないブログに表示されています。新しい記事を書く事で広告が消えます。
ルーク喋らないしディストの独白だし
出会い編というかルークに絆されるフラグがびんびんに立ってます(笑
培養液の中で夢見るレプリカは
今から一人の人間の替わりをする
(というよりさせられる)なんてことは夢にも思わないだろう
ディストの追い求めてきたレプリカ研究も終盤にまで差し掛かってきた
自分を唯一認めてくれた先生の復活も
後はレプリカ情報を貰えばできると核心していた
なにせできるはずのなかった完全同位体ができたのだから
ふと、培養液が浸っているケースからごぼりと泡の音が聞こえた
カルテに目を通していたディストはケースに目を向けると
丸まりながら(まるで胎児のような格好で)
身じろぎした為に起こった泡のようだ
いくらできたからといってもこの培養液からでるまでは油断ならない
ヴァンは早くすり替えたいのか急かしてくるが
折角のチャンスを潰すつもりなのかと
入れ替えの計画を先延ばしにしている
確かに今このレプリカを培養液から出すのは危険だというのは本当だが
ディストはやっとできた完成品ともいえるレプリカを手放したくはないのも本音である
ケース内を身じろぎして小さな泡を出しているレプリカ
それは母親の胎内にいる状態と一緒なのだろうとディストは漠然と思った
ディストにとっては関係のないことであった
母親、父親という両親の愛情
幼い頃はどうだったかわからないが
物心というものがついた時には両親は不仲だった
育ててくれたのは乳母や周りの使用人だ
だからといって慈しみを持って世話をしてもらった記憶はない
あるのは憐れみ、ただそれだけ
小さな頃は不仲な両親が別れるという選択を何故しなかったのかわからなかったが
今となってはそれなりの貴族の地位についた家で
夫婦が別れたとなるといろいろと厄介だったのだろう
なんと愚かな両親なのだろう
結局は自分自身が大事なのだ
そんな幼少期に慈しみを持って接してくれたのはゲルダ・ネビリムただ一人だった
もう一度あの瞳に会いたい
優しく頭を撫でて微笑んでくれたあの時の先生に会いたい
レプリカ研究を続けているのはその一心しかない
ごぼりとまたケースの中で泡が生まれる
今日はよく動くと思った
いつもならただ静かに身体を丸めてたゆたうだけなのに
何か調子でも悪いのだろうかとケースに手をやる
するとどうだ、未だ眠りから覚めないはずのレプリカが
うっすらと目を開けたではないか!
一瞬どきりとさせられる
が、すぐに心を落ち着ける
刷り込みもされてないレプリカは赤子も同然であり
また意思というものや自我も当然ない
だから目をうっすら開いたからと言って意識はないに等しい
しかし不思議なことだった
今までのレプリカの時はこんな現象はなかったのだ
これも完全同位体だからこそなのか
ディストは再度ケースをのぞき見た
被験者よりも薄い朱色の髪をし、
毛先につれて黄色になり夕焼けを思わせ今は液の中で揺れている
うっすら開いている瞳はやはり被験者よりも若干薄かった
劣化が見られるのはしょうがないことだと小さく溜息をはく
特に異常は見られないので置いていたカルテを手に戻した
ふと、じっと見られていることに気付く
薄く開けられてはいるが確実にディストを見ていた
「私を見ていても出してあげることなんてできませんよ」
ケースに、レプリカに向かって呟くがすぐに我にかえる
はたからみたら独り言を言っているようではないか
バカバカしいと思い頭を振る
それでもレプリカはじっとこちらを見つめたままで
次の瞬間ほにゃりと笑った
手にしたカルテを落とすと同時に身体の力が抜ける
有り得ないことなのに、
刷り込みもされてないレプリカが笑うことなんてないのに
耳まで聞こえてきそうなほど心臓が煩い
ほにゃりと笑ったレプリカの顔が
かつて自分の頭を撫でてくれた先生と重なったことを認めたくなかった
それはディストを、
一個人として見てくれる表情にそっくりで・・・!!
認めてしまえば今までやってきたことが無駄になる気がした
認めてしまえばレプリカは被験者と一緒という論理が覆されてしまう
けれどもそんな葛藤に苦しんでいるディストには関係なく
目の前のレプリカはただ嬉しそうに笑っていた
きっかけは些細なこと
(認めてしまえば転がり落ちるのは早かった)
■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□
葛藤の末にルークに絆されればいいかと
ほんとレプリカって表現嫌いだ!
なんかいい表現方法ないかなー
ってかこのディストはなんだかんだで
お子様に好かれそう・・・
拍手up日 2008/02/26 夜人
はまらないようにと思っていたのに
中古で思わず買ってしまったらどっぷりTOAにはまってしまったというそんな罠
ネタ語りやら小説が書きたいと思って勢いでブログ製作
サイトはまぁあらかたできたら作ろうかなと模索中
04 | 2025/05 | 06 |
S | M | T | W | T | F | S |
---|---|---|---|---|---|---|
1 | 2 | 3 | ||||
4 | 5 | 6 | 7 | 8 | 9 | 10 |
11 | 12 | 13 | 14 | 15 | 16 | 17 |
18 | 19 | 20 | 21 | 22 | 23 | 24 |
25 | 26 | 27 | 28 | 29 | 30 | 31 |