信じられない、けれど真実

あんまない見たことないよなーと思った設定で書いてみたブツ
実はずっとこれが頭の中でグルグル回ってましたお
続きはネタの神様がご降臨されたら書くかも
というか全てにそれは当てはまるけど
ちなみにそこまで出てきてはいないけど
にょたものですよー苦手な人は閉じて下さいな

確か俺はローレライを解放して
それで音素乖離が進み、この世から消滅したはず・・・だった
自分の手が透けるのは前からあったけど
あの時、体全体が淡く透けているのを自分の目で確認したはずだ
それなのに・・・
今、自分に意識というものがあるのは何故だろうか
目は開けない、そして息苦しい
けれどどこか安心する
そんなところに俺はいた
レプリカが作られる培養液の中かなとも思ったけど
それにしては冷たい感じはどこにもない
なんかローレライが消える間際に何かを言っていた気がするけれど
それのせいかと思うと嫌な汗が流れる
けれど手足も動かせず目も開けないんじゃ確認も何もできない
残されているのは睡眠という方法だけでゆっくりと夢の世界へと旅立った


次に目が覚めたのは眩しい世界
息苦しい場所から新鮮な空気のする場所へ
うっすらと目をあけることができるのだがこれがかなり眩しい
意識ははっきりしている、言葉もわかる
けれど発する言葉は言葉にならない
なんだなんだと混乱していると誰かに体を持ち上げられた


「あらあら、どうしたのかしら？」


聞いたことのない声が頭の上から聞こえた
・・・頭の上？
俺の身長は結構あったと自負している
一応基準より高かったはずだ
・・・それがヒールを履いたナタリアより小さいとか言っちゃいけねぇ
けれど聞いたことのない女の人の声は自分の上から聞こえるし
持ち上げている手はかなり大きい
・・・違う
俺が縮んでいるんじゃねぇーか！？
そう思ったら自分がさっき発していた言葉じゃない言葉は
赤ん坊とかの泣き声によく似ていた気がする
わ、訳がわかんぬぇー！！
そう叫んだはずだったのに
口から出てくるのは赤ん坊のような泣き声
・・・これはあれか？
俺は赤ん坊になっちまったっていう感じか？
誰もそんなこと望んじゃいねぇってのにどうなってんだよローレライ！！
たぶんあいつのせいだ！絶対あいつのせいだ！！
意識が完璧に吹っ飛ぶ前に何かを言っていやがったが
絶対このことにちげぇねぇ！！！
俺の人生ってほんと散々だ
生まれてからずっと監禁、今考えると非常識なメンバーに囲まれて
実際は人間じゃなくてレプリカという存在で
最後は何も残らず消滅
何もかもが終わったと思っていたのに今度は赤ん坊
ついてない・・・これでもかってくらいについてない


「どうした？大きな泣き声が聞こえたが？」


扉から入ってきたのは父上によく似た男
ってことは仮設を立てるとして
俺を持ち上げているのは今赤ん坊である俺の母親で
今入ってきたのは父親・・・か？
なんかもう驚かねぇぞ
もうこうなりゃどうにでもなれ・・・！！！


「あら、旦那様が来たら急に泣きやんだわ・・・
さっきまであんなに泣いていたのに
あなたはお父様が好きなのかしらね？」

「そうか、それは嬉しいな」

「それよりもあなた、あの子は帰ってきたのかしら？」

「あぁ、私は先に部屋に来たのだが
泣き声が部屋の外まで聞こえたので驚いたぞ」

「そうだったの、それであの子は？」

「もう少ししたら来るだろう」

「ふふ、あなたのお父様はせっかちね
もう少し待てばあなたのお兄様に会えるわよ」


兄・・・というと赤ん坊である俺の兄にあたる人物だろうな
もうほんとなんだってこんなことになってるんだ
しかもこの両親（仮）も
前の母上と父上同様に赤い髪に翡翠の瞳をしている
けれど俺の親戚
っても被験者であるアッシュの親族になるんだけど
知っているのは伯父上くらいしかいない
確かファブレ家と王族である伯父上以外にも血の繋がりのある親戚はいるが
赤い髪に翡翠の瞳を持っているのはファブレと王族しかいなかったはずだ
ならこの人たちは誰だろうか？
どこかこの男性は父上に似ているが
父上の兄弟か何かだろうか？
でもそんな話聞いたこともないし見たこともない


「父上、こちらにいましたか
母上もお体の方は大丈夫ですか？」


ぼんやりと思っていると開けっ放しになっている扉を誰かが叩いた
その姿はやっぱり赤い髪に翡翠の瞳で
眉間には皺が寄っていた
なんだかアッシュに似ている
デコを出しているところなんかそっくりだ、髪の毛は短いけど


「おぉ、すまんなクリムゾン」


・・・はい？


「久し振りですねクリムゾン
私は大丈夫ですよ、あなたも怪我とかしていないかしら？」

「私は大丈夫です母上
腕の中にいるのは私の妹・・・ですか？」


待て待て待て待てぇい！！！！
なんだってんだ？なんだってんだ！！？
俺はどんなことでも動じないと思った
けどこんなことはないだろう！？
クリムゾンって！クリムゾンって父上なのか！？
父上なの！？認めなくねぇーのにこの若いアッシュ似のこの人が父上なの！？
しかも俺の兄ってなに！？兄って血を分けた兄弟ってこと！？
え、しかも一番聞き捨てならないのが妹って
妹って俺！？え、ちょ、俺女になってる！？
ちょ、ほんとどうなってんだよローレライのバカヤロー！！


「どうしたのかしらまた急に泣き出して」

「元気な子で嬉しいなぁ」

「・・・やはり私の顔が怖いのでしょうか」

「そんなはずはないわクリムゾン
怖いのではなくて凛々しいのよ」

「・・・（どことなくずれてませんか母上）」

「どんな名前がいいかな
やはり可愛らしい名前がいいかな」

「ほぎゃー！！（冗談じゃぬぇーぞー！！）」


俺は確かに消滅したはずだった
レプリカだった俺が最後にぼんやりと
今度はちゃんとした人間になりたいなぁなんて思ったのもある
けれど、誰もこんなこと望んじゃいねぇぞクソローレライ！！！



信じられない、けれど真実
（認めたくない！けどこの状況は信じるしかないじゃないか！）



かくして俺は第二の人生を歩み始めたわけだ
何故か父上の妹として・・・
あー、ほんとやってらんねぇーぜ俺の人生・・・

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ルーク逆行で女になちゃうってのはよく見るけど
あえてさらに昔に逆行ってあんまないよなぁと思って書いてみたブツ
要はルークの立場から言うと叔母になっちゃったと（爆
まぁこれもぼつぼつとね、書けれたらね、いいなとね
でれっでれのクリムゾンとか
ホドに乗り込むルークとか
叔母（ルーク）に頭の上がらないルーク（アッス）とか書いてみたす（笑

08/04/08　夜人